ナイチンゲールを目標に

働く女性の代表とも言える人物

女性が一生働ける職業の1つに、看護師があります。この看護師という仕事を確立したと言われているのが、あの有名なナイチンゲールです。正式な名前は「フローレンス・ナイチンゲール」。両親は裕福なイギリス人であり、1820年に旅行中のフィレンツェにて誕生します。白衣の天使やクリミアの天使などと呼ばれているのですが、これは1835年から始まったクリミア戦争にて多くの負傷者の看護を骨身を惜しまず行った事から呼ばれるようになったのです。また、病院内の衛生状態を改善させることによって伝染病を防ぎ、死亡率を大きく減少させるなど、大きな成果を上げています。これは、負傷や死亡した兵士たちのデーターを集めて統計学から衛生面に問題があるという結果を出し、誰もが分かりやすいようにグラフ表示をして報告したものです。ナイチンゲールは看護師としてのイメージが定着していますが、統計学にも精通している人物で、彼女が作ったグラフの様式は現代でも使用されています。また、この当時の病院はとても衛生管理が悪く患者を大量に詰め込んでいたため、病院内で症状が悪化してしまう事が多くありました。このような事をなくすために、1871年にナイチンゲールの指導のもとロンドンに聖トマス病院が建設され、院内に看護学校も作られることになったのです。病気や怪我に苦しむ人達の看護のために生きたイメージを持つ人も多いのですが、実はクリミア戦争の後には自らも体調を崩しその後病床生活を送っていました。病床生活の中でも看護や病院についての多くの文献を発行し、大きく貢献しているのです。